老眼、目の病気、弱視などの様々な「見えにくさ」に、あらゆる対処法を提案

運動嫌いの私が、視覚障害者になってから体験したスポーツ

その他

スポーツジムに会員登録をしたこともありましたが、結局ほとんど行かずじまい。
疲れるのが嫌いで、運動に無縁だった私ですが、視覚障害者になってから様々なスポーツを体験しました。
ここではその体験談を書きますが、基本的に運動嫌いな人間の感想なので、愚痴も含みます。

もくじ
  • 陸上競技:走る
  • 陸上競技:飛ぶ
  • 水泳
  • テニス(ブラインドテニス)
  • バレーボール(フロアバレー)
  • 卓球(STT)
  • トレーニングマシン
  • バランスボール、ジムボール、セラバンドやチューブを使った運動
  • 最後に
  • 陸上競技:走る

    障害者スポーツセンターで、陸上の初級教室に参加したのがきっかけでした。
    白杖を頼りに歩くようになった自分がトラックを走るなんて、それまでは考えたこともありませんでした。
    走る場所が分かりやすくなるように、職員さんがラインを引いてくれたり、見やすい色のビブスを着て 一緒に走ってくれたりして、まさかの「走る」という体験が出来たのでした。

    そのうち環境に慣れて、一人で走れるようになりました。
    熱し易く冷め易い私は、スパイクシューズ を買って大会に出てしまうほど熱し、 瞬く間に冷めてスパイクシューズを断捨離したのでした。
    大会ではゴールのラインが分からず、走りきれたのかきれなかったのか、そこだけが悔いです。

    全盲の人などは、例えば柱のようなものにロープを掛け、それを持つなどして柱の周りに円を描く ように、そしてスタート位置が分かるようにラジカセなどを置いて鳴らしながら練習したりする そうです。

    結論:目が見えなくても走れる!疲れるけど!

    陸上競技:飛ぶ

    初めて「立ち幅跳び」というものをやりました。
    走り幅跳びと異なり、立っていた場所から飛んだ距離を測るので、目が全く見えなくても出来ます。
    助走のない状態で飛距離を出すというのは、難しく面白かったです(あまり疲れないし)。

    その後、走り幅跳びにも挑戦しましたが、こちらは視覚障害者に配慮した工夫などは無いので、やはり 厳しかったです。
    「次の人どうぞ」の旗振り合図も見えないし、そもそも踏み切りの位置が見えません。
    練習の回数を取れる人ならば、自分の走る歩数とその距離が把握できてくるので、もう少し上手く出来る かも。

    私はそれよりも走高跳をやりたかったです。
    近い方が見えるので、地面を見なくてはならない幅跳びよりも、高い位置に棒がある高跳びの方が見えそうに思うので。
    でも視覚障害者の競技としては、無いようでした。残念。
    スポーツ協会の方には検討してもらいたいものです。
    地面の線より、腰高の位置の棒の方が見えます。視覚障害者競技に高跳びをぜひ!

    結論:目が見えなくても飛べる!腰や股関節に注意だけど!

    水泳

    学生時代、プールの授業が大嫌いでした。
    魚類でも両生類でもないのに、なぜ無理に泳がなければならないのか。
    私は地味で真面目で成績も良い生徒でしたが、水泳の授業では「〇〇、さぼるなー!」と 怒られていました。
    クロール二掻きして立って休む。それ以上の労力を払いたくはなかった。

    そんな自分がなぜ水泳教室に参加してしまったのか、もはや謎です。
    基本から教わり、10m泳げるようになり、その後はなんと25m泳げるようになりました。
    泳いで泳いでプールの壁に手が届いた、あの初めて25m泳げた時は達成感がありました。

    私が利用した施設では、視覚障害者がいる時はコースを一つ視覚障害者専用にしてくれました。
    端から5mの位置では底から気泡が上がり、それが「もうすぐ壁ですよ」の合図となっていました。
    配慮がありがたいだけでなく、そこで他の視覚障害者の方々と出会えたことも良かったです。

    結論:目が見えなくても泳げる!両足いっぺんに攣ると大変!

    テニス(ブラインドテニス)

    その昔、地味で真面目で成績優秀な生徒だった私は、テニスの授業では温厚な教師に怒鳴られていました。
    「〇〇、何やってるんだ!ふざけるな!!」と。
    ふざけてなんかおらず、真面目にラケットを振り回していたのですが、ボールが全く当たらないのです。
    腕の先数十センチ離れた部分の出来事に、どう責任を取れというのでしょうか。
    打ちに行くために走っても当たらないし、ボールを拾って集めるのも面倒だし、 本当にテニスが苦手でした。
    そんな自分がなぜテニス教室なんかに参加してしまったのか。

    視覚障害者の競技として、ブラインドテニスというものがあります。
    バドミントンと同じような環境で行い、ボールは黒く塗られ、中に鈴が入っていて音が鳴るように 作られています。
    弱視の人は2バウンドで打ち返し、全盲(アイマスク)の人は3バウンドで打ち返す、など独特のルールがあります。

    参加したての頃はボールが見えず、自分がいかに見えないかを再認識させられて、ひどく落ち込みました。
    まだ障害を受け入れきれていなかったので、悲しくてひっそり泣きました。
    (今も完全には受け入れきれていないけど)

    それでもどうにか教室を終え、ある時、上手い人のプレイを見る機会がありました。
    全盲・アイマスク着用の人が、見事にサーブを決め、正確に打ち返す。
    こんな風に出来るのか、見えなさはこの競技ではハンディにならないのだと実感しました。

    その後は、ボールに見易い工夫をしてもらったりして、マイペースで楽しく練習できるようになりました。
    個人競技の方が性格的に向いているのだけど、やはり『対・人』のスポーツは楽しいです。

    大会などもあるので、訓練を積んで上を目指すのも良し、私のようにマイペースで自分流に遊ぶのも 良し。
    色々な楽しみ方が出来るスポーツだと思います。
    書き忘れましたが、ブラインドテニスは視覚障害者の競技の中で数少ない3次元の動きのあるスポーツです。
    そこも魅力だと思います。

    結論:目が見えなくてもブラインドテニスがある!大変だけど、乗り越えればきっと楽しい

    バレーボール(フロアバレー)

    バレーボールの授業も大嫌いでした。
    だって、手首が内出血だらけになって、痛くて痛くてしょうがない。
    人にぶつかる恐れがあるのに強い球を打ち込むなんて、するのもされるのも御免こうむりたい。

    そんな私がフロアバレーのお誘いに乗ったのは、
    「床を転がすバレーボールだ」
    と聞いたからです。
    休日の昼下がり、和やかにボールを転がし合うスポーツならば、危険も痛みもないだろうと思ったのでした。

    ところが会場に入って聞こえてきた音は「ドスッ!」「バコッ!」という、何かを殴る際の効果音に 使われそうな不穏な音。
    ボールは穏やかに転がるのではなく、強打されて恐ろしい勢いで行き交っていました。
    咄嗟に帰る口実を探しましたが、思いつきませんでした。
    少しの見学の後、いよいよ参加することに。

    フロアバレーは、前衛3名(アイマスク)、後衛3名で、低く張ったネットの下にボールをくぐらせて、 相手側コートに送り込む競技。
    後衛に入れてもらった私は、極限まで端に逃げて身の安全を計りましたが、 「〇〇さん、もっと前に出てください」と速やかに見つかってしまったのでした。

    怖いわ痛いわ、腰を落としての横移動は大変だわで、途中からは無の極地になってひたすらゲームが 進んで終わりが来るのを待ちました。
    たったの1ゲームで背中と股関節を傷め、昼食だけはしっかり食べて、お先に失礼しました。
    やはりバレーボールとは私の体にとっては凶悪な恐ろしい存在なのでした。

    結論:目が見えなくてもフロアバレーがある!勝手にどうぞ!

    卓球(STT)

    STT=サウンドテーブルテニス。
    アイマスクをして、音を頼りに行う卓球があります。
    ピンポン球の中には金属球が4つ入っていて、それらがぶつかることで音が鳴ります。
    球は卓球台の上を転がし、低く貼られたネットの下を通って相手側コートに行きます。

    これも教室参加で体験しました。
    上記ブラインドテニスは、腕の先にあるラケットでボールを受け止めますが、 こちらSTTは体の中心か中心近くで受けるので、音の位置が分かりやすく、ラケットにボールを当てる ことにはすぐ慣れることが出来ました。
    これが位置当てゲームならば、私はかなりの高得点を得られたと思うのですが、問題は打つ技術です。
    不器用でとにかく球技全般が苦手な者としては、サーブもレシーブも正しくやるのが難しい。
    教えてくださった先生は全盲の方でしたが、近くで聞いているだけで私の打ち方やラケットの構え方 などが分かってしまうので、すごいものだと驚嘆しきりでした。

    STTはとにかく音を聞いて判断するスポーツなので、大会も静かな環境で行われます。
    静寂の中の熱狂という感じでカッコいいです。
    大会を目指して練習を積むのも良し、楽しくコロコロ転がして気分転換しても良し。
    弱視の人が気楽に遊ぶならば、アイマスク無しでも良いのではないでしょうか。

    結論:目が見えなくてもSTTがある!奥が深いぞ!

    トレーニングマシン

    障害者施設で、簡単な講習会を受講して使用許可を得ました。
    目が見えにくい場合、どれが何でどういう使い方や設定をするのかが分かりませんが、 障害者施設ならば職員さんが教えてくれるので、どれも使うことが出来ます。

    目が見えなくなって来ると、とにかく活動量が減ります。
    それを補うのにとても有難いのが、これらトレーニングマシン。
    有酸素運動も、無酸素運動も、色々なマシンを使って出来ます。

    近くに障害者施設がない場合、障害者割引のある運動施設を当たってみるのも手かと思います。
    障害者割引があるのだから障害者の利用を受け入れているでしょう。
    ただし特別な配慮を求めるのは無理だと思うので、同行者を見つけて一緒に行ってもらうなどする必要 はありそうに思います。

    結論:目が見えなくても有酸素・無酸素運動ができる!施設を見つけよう!

    バランスボール、ジムボール、セラバンドやチューブを使った運動

    これらは家の中でも出来る運動です。
    そしてとても効果のある運動です。
    一つの器具で複数のパターンの運動が出来る優れものです。

    場所を取らない、飽きないトレーニングが出来るという点で、私は特にジムボールが気に入っています。
    一度、安い物(300円くらい)を購入してみたら、球の形がいびつで、しかもしばらく放置していたら シワシワにしぼんでいました。
    こういう物はやはりきちんとした物を購入した方が、長い目で見たらお得です。

    ソフトギムニク ジムボール

    上画像は愛用のジムボール、ソフトギムニク
    萎んでしまうこともなく、私の体重にも耐え、良い働きをしてくれています。

    ストレッチポールも愛用しています。
    こちらは運動というよりも、首〜肩〜背中〜腰をリセットする感じですが、コリの激しい自分には 必需品です。
    寝違えた時などは、ストレッチポールとセラチューブを使って、以前よりも早く強い痛みから解放 されるようになりました。

    関連記事 運動:ストレッチポール

    最後に

    ほかにも目が見えない・見えにくい人でも出来るスポーツはあります。
    ブラインドサッカー、ブラインドベースボール、ゴールボール、ゴルフ、他にもあるはず。
    障害者も出来るスキューバダイビングのスクールもあります。
    (私が一番やってみたいのは、このスキューバダイビング)
    視覚障害者向けのスキー教室などもあるようです。

    何か体験したら、また追記して行く予定です。