老眼、目の病気、弱視などの様々な「見えにくさ」に、あらゆる対処法を提案

駅や電車での困りごと対策

家の外

駅での困りごと

思いつくままに、これまでに困ったことを挙げてみると…

  • 電車内アナウンスを聞き逃す(or聞こえない)と、到着した駅が何なのか分からない
  • いざホームに降りて、どちら方向に行けば良いのか分からない
  • ホームから脱出する階段などが、なかなか見つからない
  • 「〇〇出口」がどこにあるのか分からない
  • 乗り換えや復路で、ホームを見つけられない
  • 停車している電車に乗り込んで良いのか分からない
  • 急な運転見合わせでの迂回が、まるで外国に迷い込んだかのように何もかも分からない
  • 下り階段で手すりを使いたいのだが、階段で時間つぶしをしている(?)人を避けて迂回する時にサバイバル
  • などなど、とにかく困りごとだらけです。
    だからと言って、引きこもりたくないし、出かける必要のある用事も色々あります。
    年々、駅も便利に安全に変わってきてくれています。
    以下、何度も泣きたくなった私の駅攻略法をご紹介します。

    予習

    面倒ですが、自分のため。
    目が悪くなったのなら、他の部分で補うのです。

    予習しておくと良いことは、

  • 到着駅の出口
  • 到着駅の出口に近い階段の位置
  • 到着駅・乗換駅の前後の駅名
  • 乗り換えのルート
  • それぞれのホームが何番線か?
  • 到着時間
  • など。
    前後の駅名や、到着時間は、電車内アナウンスが聞こえない時などにも「そろそろだ」「次の駅だ」「乗り過ごしてしまった!」と分かるために、です。

    少し歩きそうな乗り換えの場合、YOU TUBEなどに実際に乗り換えの際の目線を撮影したものが投稿されている物もあります。
    改札を出てすぐ左折だとか、階段を降りる様子だとか、駅構内図だけを見るよりもさらに理解が深まるので、時間のあるときは併用すると良いです。

    また、私は行きはしっかり調べるのに、帰り道を調べることを忘れて当日途方に暮れます。
    帰りのルートも忘れずに調べましょう。

    当日(1)アイテム

    私に絶対欠かせない持ち物は、単眼鏡です。
    ホームを探したり、出口の番号を確認したり、とにかく進む方向を見つけるのに無くてはならない存在です。

    単眼鏡を駅で使う
    単眼鏡 目の見えにくさを補う目的で単眼鏡を購入する場合は、焦点距離が近いものを選びます。
    単眼鏡に関しては 単眼鏡がないと出歩けない
    で書いています。

    また、人を撮さないよう気を付けた上で、スマホの拡大鏡機能も便利に使えます。
    下の画像はホームの電光掲示板を映したものです。
    誰でも「撮影されてるかも(自分が写り込んでしまうかも)」という状況は不安・不快に感じるので、場所やタイミング、スマホの角度などには十分に気をつけるようにしています。

    駅の電光掲示板が見えない場合

    当日(2)行動

    進む

    予習で得た知識で、適切な位置の車両に乗っていた場合は、降車以降は周りの流れに合わせて歩いていけば、だいたい当たりの方向に行かれます。(人まかせ)

    また、改札やホーム、お手洗いなどへは、たいてい点字ブロックが敷いてあります。
    ブロック上は視覚障害者のために空けておくべきですが、点字ブロックを伝って進むと、改札にたどり着けたりします。(運まかせ)

    帰りも同じルートを辿る場合は、改札口や曲がり角、出口などの折々の地点で、自分なりの見え方で目印を見つけて覚えておくと良いです。
    右にコーヒーショップ、などのように。

    学ぶ

    私にとってはこちらの方が大事なのですが、今後もその駅を利用する可能性を考慮して、そのためにたくさんのヒントを残します。
    電車車両は、どのあたりに乗り込むのが良いのか。
    階段はすぐ側にあるのか。
    階段を上った(降りた)後は、どちらに進むのか、近いのか遠いのか。
    乗り換えの場合は、どのくらい歩くのか。右折、左折など。
    入りやすそうなお手洗いはあるか。
    帰りは、改札を入ったら左右どちらに進むのか。
    撮影が可能ならば、ポイントになる場所を撮影する。
    などなど。
    こうして、自分専用の「文章の路線図」が出来るのです。
    自分のためのものですが、もしかしたら人に説明する時にも役立つ時が来るかもしれません。

    どんどん便利に安全に

    例えば、駅内の音声案内が増えました。
    「こちらは昇りエスカレーターです」
    「こちらは女子トイレです」
    「3階 ホーム階です」(エレベーター内で)
    など。
    エスカレーターの上りと下りが見分けにくい私としては、とてもありがたいアナウンスです。

    ホームと線路の間に壁とドアのある駅も増えてきて、安全性も高くなってきていますね。

    また、私は白杖を使っているのですが、駅の方が積極的に声を掛けてくださり、「慣れている駅なので大丈夫ですよ」と答えても、背後からそっと付いてきて(笑)電車に乗り込むまで、見守ってくださいます。
    (全盲ではないので、そこまでして頂くのは申し訳ないのですが)
    何年も前は、迷って迷って、聞きたくてもそもそも駅の人を見つけられないという事がしょっちゅうで辛かったですが、今はかなり快適に利用出来るようになりました。
    感謝しきりです。

    夢が実現するかも「shikAI」

    プログレステクノロジーズ株式会社の「shikAI」は、点字ブロックに貼られたQRコードをiPhoneで読み込むと、音声でナビゲーションしてくれるシステム。(←私なりの言葉で書いたので、間違いがあるかもしれません。会社名や「shikAI」で検索すると、正しい情報のページを見ることができます)

    東京メトロと共同での実証実験がすでに始まっています。
    そして私も、この実証実験に参加させていただきました。人生初の「実証実験というモノへの参加」です!

    実験は有楽町線の辰巳駅で行われたのですが、私にとって辰巳駅って「……。それって東京の話ですか?」という存在の、見知らぬ駅でした。
    テスト用のiPhoneには専用のアプリが入っており、まず目的地を選択します。
    早速ナビが始まり、点字ブロックの角の部分にくるとQRコードを自動で読み取って、右折や左折や直進、階段などを音声で教えてくれます。
    操作はシンプルですぐに慣れ、まったく辰巳駅を知らない私でも、出口もトイレもホームも簡単に行く事ができました。

    弱視の一人として、これはもう本当に夢のようなシステムです。
    これが実現したら、どれほど楽になれるでしょうか。
    出かける前に調べる数時間、当日に彷徨う数十分、それらから来るストレスと疲弊。
    そういうのが簡単に解消されてしまいそうです。
    駅構内図を調べて、広くて複雑で自分には到底無理そうだと諦めたことも何度もあります。
    諦めていた事が、諦めずに済むようになるかも知れない。
    出かける際の不安がなくなり、楽しさや快適さは何十倍にもなるでしょう。

    あまりに夢のような話なので信じられないくらいなのですが、実現に向けて進められていることなのです。
    心からの感謝と応援をしています。